今年の作品は、サウンド的に「水色」がぴったりです。音はひんやり、心地いい感じに仕上がっています。
今回の作品のテーマの一つに「指切り」、があります。
1曲目のタイトルも「pinky swear」です。
今年は本当に、生活が変わって、
いろんな人との繋がりも
今まで通りにはいかない一年で。
まだまだ先も見えないし、
「いつかは」って約束しても
「本当に元の世界に戻るのかな?」って信じられない気持ちもあって、
約束の響きも乾いているような。
そんななかにあって、
誰に言いたいのか、自分に言いたいのか、
「君は負けないよ」って類の言葉が沢山生まれてきました。
昔の自分との、指切り。
未来の自分との、指切り。
昔出会った誰かとの、指切り。
未来に向けて誰かとする、指切り。
誰しも、生きてくためには
「夢」的なものが必要だと、思うのです。
それは人でもいいし、実態があってもなくてもいいし、
「この続きを見てたいなぁ、いなくなるにはちょっと惜しいわぁ」と思うようなもの。
ジャケットの構成を考えつつ、できた歌詞カードを見てみたら、
どの曲も、言いたいことがなかなか一貫してるな〜と
自分で思ってしまいました(笑)
ぜんぜん直接的ではないですし、元気かもしれないけど、
聴いてくださるみなさんも元気でいてほしいな、とそんな気持ちもあります。
今年の曲たちと、去年の曲たちはまた違うのですが、
一緒にまとまったことで、それぞれが引き立ったように思います。
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タイトルを「BETWEEN」にした理由。
ひとつは、今のこの状況が、
次の時代までの「間」のような感覚があるから。
歴史年表にもあるよね、どっちの時代にも含まれない時期が。
一つの時代が終わって、乱世があって、ようやく次の統一王朝が生まれて。
今はその乱世というか、時代と時代の「間」という感じで。
ニューノーマルとか言ってても、ニューな感じがしない、
名前のない時代。
この夜は、どう「明ける」んだろう?
トンネルの中にいて、抜ける日を待ってる感じ。
ちっちゃい灯りがあれば、とりあえず歩ける
気がしています
もうひとつは、
今の年齢って、夢世代と思い出世代の「間」にいるなぁって
思ったのが理由です。
「年齢を重ねると、夢より思い出が大事になってくるのよ」って
そんな言葉を聞いたことがあります。
たしかに、可能性という意味の夢は少しずつ、少なくなっていく。
とはいえ、思い出だけに浸って生きるには、まだちょっと早い。
長い道のりを来たなあ・・と思いながらも、
ラストスパート!みたいな駆り立てられる感じもまだ、ない。
夢と思い出、前見たり、後ろ見たり。
行ったり来たり、人生のまんなか世代のふわふわ・・・
もう一つ年代が上がると、また違う景色と吹っ切れがあるのよと
先輩たちは言うけれど(笑)
どんな気持ちになるんだろうな。
ともあれ、せっかく今の年齢を生きられてるんだから、
今の年齢の気持ちを歌おう、と何か、決めたところもあって。
聴いてくれるみんなと、つながる何かがあれば嬉しいな。
ぜひぜひ、手に取ってみてもらえたら嬉しいです。